「教育委員会職員のコンプライアンス条例違反が疑われる案件について」

平成31年3月定例会 質問1

「教育委員会職員のコンプライアンス条例違反が疑われる案件について」

 田渕:去る11月9日の金曜日、わたしは「平成市議の会」を終え、八幡浜市から帰宅しました。まもなく議会事務局から電話があり、申し入れを頼まれていた視察がかなわない、できない、と言われました。視察というのは、今年度から教科化されている、小学校の道徳授業です。松山市では平成26年に、子どもたちがちょくに教わる、学校の先生方の評価が、教科書採択に反映する「教科書採択委員会規則」を廃止しており、それ以降、教科書採択の権限は5人の教育委員に集中しています。この仕組みのもと、松山市では、有識者から問題点を指摘されている、全国的にも採択例の少ない「教育出版道徳教科書」が採択されており、多くの保護者の方が不安を抱いています。道徳授業を通して価値観の押し付けをされないか、教科としてどのように成績が付けられるのか、評価を気にして子どもが萎縮し、自己否定的になったり、クラスメイトの多様な価値観や背景を否定してしまわないか。もしそのようなことが起こるなら、これは子どもたちに対する明らかな人権侵害です。そうした意味で、学習指導要領に沿った適切な授業が行われているのか、実際に見る必要性を感じ、小学校3校での視察をお願いしました。しかし、視察は、学校側からオコトワリがあったと、教育委員会から連絡があったとのことで、理由は、「家庭内に問題があって配慮が必要な子がいて、居場所の特定をされると困る、これから2学期末を迎え多忙であるから、視察等々の受け入れは、差し控えさせてほしい」ということでした。時期を変えても駄目だというのです。直ぐに登庁し、教育委員会担当者側から、話を聞くと、3校ともの断り理由が同じでした。不審に思って、3校の校長にその場で連絡を取りました。すると「年末は多忙だが、2月ごろなら大丈夫である。それ以外の返答はしていない」との返事が返ってきました。話し合いの冒頭に、教育委員会の担当者は、はっきりと、「教育委員会は学校の設置者だが、運営自体は校長が責任を持っている」と前置きしたうえで、あくまでも学校側の判断で返答があったと述べているのは、録音していたボイスレコーダーにも残っています。しかし事実、学校長自体は、そのような返答を一切していないのです。学校長が言ってないことを、学校の判断の返答と言って、報告したとなると、虚偽の回答と思わざるを得ず、倫理原則および服務規律を尊守することが定められた、「松山市コンプライアンス条例」違反にもなります。なぜそのような回答をしたのでしょうか?


 答弁:各学校には特別な配慮が必要であったり、様々な個性や特性を持った児童生徒も在籍しています。こうしたことから、外部の方の特別な授業参観は、子どもたちの学習活動に影響を与えることから、十分に配慮することが必要です。そのため、今回事前に、教育委員会から議員の指定のあった小学校3校に状況を確認したところ、学期末の成績処理が集中する繁忙時期であることや、特別な支援を要する児童への配慮から、参観が難しい状況であったため、その内容を丁寧にお伝えしたものです。


 田渕:その日はもう午後6時と遅かったので、職員のライフワークバランスを考え、話の半ばでしたが、帰宅してもらいました。そして、11月14日の水曜日に、もう一度続きを話し合うために、当該職員2名と時間を合わせました。そして当日、招致をしていない職員1名の同席の申しでがありました。わたしは、まず同席を断りました。しかし、まったく帰ろうとしないので、その職員をわたしの控室に招き入れ、話を聞きました。すると、教育委員会の見解を持ってきたとのことでした。わたしは、9日の件の、コンプライアンス条例違反について話すために時間をとっていたので、私がお呼びした趣旨とは違うということで、退席を再三にわたって求めましたが、控室に居座り続け「そんな態度ならば、質問に答える義務はない」とか「今日は二人を連れて帰る」などと、開き直りの態度をみせ、動きません。私は、とても怖かったです。必死でした。議員控室は、みなさんノックして、中にいる議員の許可が出てから、入室します。議員の許可が前提で入室し、その議員が退去を求めたら、そこにいることはもはや許可されません。この居座り行為は、女性議員のわたしにとってどれほどの恐怖か、男性のみなさまにはわからないと思います。わたしも必死になって抵抗しましたが、それにもかかわらず、退去願いに応じなかったのはなぜですか?

 

 答弁:授業参観について、議員から説明を求められたため、指定された部屋に関係職員が出向き、説明を行ったもので、説明責任をはたすうえで行った手続きや方法について、特に問題があるとは考えていません。


 田渕:はい、結局わたしは、次に入っていた予定をキャンセルしなければなりませんでした。その日は、3人職員の言うことを聞いて終わりました。翌日、教育委員会から、メールが送付されてきました。そこには、私が申し入れた授業視察がかなわない理由についてこう書かれてありました。「子どもの教育活動への影響が懸念されることから、地方自治法上、地方議会に付与されている調査・検査権に基づくもの以外の視察は、受け入れ困難である」地方議会に調査権は付与されているが、議員個人にはないということで、松山市では、議員個人による授業視察は、教育委員会の判断で認めていないというのです。不思議に思い、中核市54市にアンケートを出して調べてみました。松山市を除く53市の、議員個人の視察に関する回答のすべてが、「学校と協議のうえ目的や内容により可否を判断」しており、視察可能なオープンスクールの週を決めている自治体すらありました。中核市で、松山市だけが、議員個人の授業視察を受け入れていないのです。しかしそもそも、この理由は、今回の件による後付けの、もっともらしい言い訳に過ぎないことは明白です。なぜかというと、9日に、校長は私からの電話に対し、教育委員会の協議のうえ、確認の電話をかけていることを理解したうえで、3名ともご自分で視察の許可をされているのです。あの時点では、経験年数の違う3人の校長の3人ともが、「許可の権限を自分も持っている」と認識しており、誰一人として、「議員個人の受け入れは困難」もしくは「私にはその権限がありません」と言っていない。すなわち、11月15日の教育委員会からの回答は、あきらかに後付けでありねつ造、あらたなコンプライアンス条例違反なのです。なぜに、そこまでして、私を道徳の授業視察に行かせたくないのですか?心の底からこれを伺いたいです。道徳の授業では、見られたら困るようなことをしているのでしょうか?


 答弁:参観については、どの授業であっても児童生徒や教職員の状況のほか、子どもの教育活動への影響を考慮して総合的に判断するものであり、道徳の授業であることを理由として、参観の可否を判断するものではありません。


 田渕:わたしは、議員のしごとである行政のチェックをすることで、行政の方々から、これほどの仕打ちを受けるとは思っていませんでした。英語塾を経営している私は、松山市の英語教室の現状について、保護者さんからいろいろな話を聞きます。いい話もあれば、悪い話もあります。子どもたちの習得の現状をみてみないとわからないんですよ。松山市がもう一度考えなおしてくれることを、テレビでこの中継を見てくれている保護者の方も祈っていると思います。

たぶち紀子∞Noriko∞

福祉・教育・食と環境・脱原発・動物愛護・平和の6つを 大切に議員活動しています! 松山市から世界へ向けて発信してゆきます!2期目も全力で取り組みます!

1コメント

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  • コタツお父さん

    2019.03.25 08:14

    たぶち紀子さん様 フォローさせていただきました よろしくお願いいたします